ゴールドでナンピンすると、あと何ドルの逆行に耐えられる?平均建値と証拠金を比較
平均建値が近づけば安心?ゴールドを買い増す3ケースで、変わらない含み損と増える損失、…

「5回負けた。次の1回で少し戻したい」
こういうとき、注文画面に前と同じロットが入っていたら、そのまま押したくなる。でも、ロットが同じでも、減った資金に対する重さは変わっている。
今回は10万円から始める仮定で、同じ金額を失う場合と、残った資金の一定割合を失う場合を比べてみよう。後半では、ゴールドの「計算したロットが小さすぎて注文できない」ところまで扱うよ。
本文・図・操作デモは説明用の計算です。実際の取引成績やKGSの検証結果ではありません。2%という数字も比較のための仮定で、誰にでも合う推奨値ではありません。
最初にここを整理したい。損失額を決めるのはロットだけじゃない。ゴールドなら、契約サイズ、数量、損切りまでの値幅、口座通貨への換算、取引コストが関係する。
たとえば、同じ0.01ロットでもSLまで5ドルの日と10ドルの日では、費用を除く値動き分の損失は2倍違う。さらに資金が減れば、その損失が口座に占める割合も大きくなる。

見たいのは「何ロットか」だけじゃなくて、この1回を損切りしたら、今の資金が何%減るか。ここが分かると、次の注文を落ち着いて考えやすい。
以下の比較では、違いを分かりやすくするため、損切り幅と円換算レートを一定にする。固定ロット側を「1回の予定損失が2,000円のまま」として扱い、数量の細かな刻みとコストはいったん外す。実際の固定ロットなら毎回2,000円になる、という意味ではない。
条件は、資金10万円、他の建玉なし、入出金なし。各取引が終わるたびに次の損失予算を決める。毎回SLまで到達し、予定額ちょうどを失うものとする。
| 比べる項目 | 毎回2,000円の固定額 | その都度、資金の2% |
|---|---|---|
| 開始時の資金 | 100,000円 | 100,000円 |
| 5連敗後 | 90,000円 | 約90,392円 |
| 10連敗後 | 80,000円 | 約81,707円 |
| 5連敗後の次の予定損失 | 2,000円 | 約1,808円 |
| その損失が残った資金に占める割合 | 約2.22% | 2% |
5連敗後の差は約392円。これだけなら「ほとんど同じじゃん」と思うかもしれない。ただ、定率側は次に失う予定額も小さくなる。固定額側は2,000円のままなので、負けるほど残った資金への負担が重くなる。
タップすると図解を大きく表示できます。計算は、固定額なら「100,000−2,000×負けた回数」。定率なら「100,000×0.98の負けた回数乗」。定率は、最初の10万円の2%を毎回引く計算ではない。
まず2%で見てから、1%や5%に切り替えてみて。これは利益の予想ではなく、同じ回数負けたときの資金の減り方だけを比べるもの。5%を選べるのは違いを確認するためで、勧めているわけではないよ。
次回2,000円=残った資金の2.22%
次回1,808円=残った資金の2.00%
開始資金への回復に必要な利益率:固定額11.11%/定率10.63%
すべて損切りした仮定。取引コスト・滑り・数量の刻み・証拠金制約なし。表示は四捨五入し、内部計算は丸めず継続します。自動再生は押したときだけ動きます。
定率にすれば負けなくなる、という話ではない。数量を小さくしたあとに同じ値幅で勝っても、得られる金額は小さくなる。損失の拡大を抑える仕組みと、元の資金へ早く戻ることは別だ。
10万円から1万円減ると9万円。その9万円を10%増やしても9万9,000円で、元には戻らない。1万円を取り戻すには、残った9万円に対して約11.11%の利益が必要になる。
タップすると図解を大きく表示できます。資金が半分になると、そこからは倍にしないと戻らない。だからといって、連敗の直後にロットを倍にして取り返すと、次に負けたときの損失も増える。「あと何円戻したいか」を、次の数量の根拠にしない。ここは分けたい。
ここからが実際の注文画面に近い話。定率の式では数量をどこまでも細かくできる。でも、口座には最小数量と数量ステップがある。
1ロットで10ドル動くと、損益の大きさは「100オンス×10ドル=1,000ドル」。150円換算なら15万円になる。
そのため、2,000円に収まる理論上の数量は、2,000÷150,000=約0.01333ロット。でも0.01刻みなら、この数字では注文できない。予算を超えないように切り下げると0.01ロットで、値動き分の予定損失は1,500円になる。0.02へ切り上げれば3,000円で、予算を超える。
| 取引前の資金 | 2%の予算 | 理論数量 | 0.01刻みで予算内に収まる数量 |
|---|---|---|---|
| 100,000円 | 2,000円 | 約0.01333 | 0.01(予定損失1,500円) |
| 92,500円 | 1,850円 | 約0.01233 | 0.01(予定損失1,500円) |
| 70,000円 | 1,400円 | 約0.00933 | 注文できる数量なし |
この例で、10万円から0.01ロットの損切りを5回すると、費用を除いた資金は9万2,500円。その都度2%で再計算しても、切り下げ後は0.01のままになる。実際のロットは、理論上の定率のように毎回なめらかには減らない。
資金7万円なら2%は1,400円。最小0.01ロットでも予定損失1,500円だから、この条件では予算内に収まらない。無理に注文せず見送るか、より小さい契約サイズ・数量で取引できる環境を調べることになる。
ロットを入れるためだけにSLを近づけると、元々の撤退条件を変えてしまう。値幅を変えるなら、資金の都合だけではなく、手法の条件も改めて確認したい。

「最小ロットだから軽い」は決めつけない。最小でも予算を超えるなら、今回は入れないも計算の答えなんだよね。
MT5なら気配値で対象銘柄の「仕様」を開き、契約サイズ・最小数量・数量ステップを確認しよう。同じGOLDやXAUUSDという表示でも、口座の条件を確認せず他社の数字を流用しない。
スプレッドは実際の建値・決済価格に織り込まれるため、使う計算方法に合わせて扱い、二重に足さない。手数料や保有時のスワップも別に確認する。急変時の滑りなどで、実際の損失が予定額を上回ることはある。
5連敗という回数だけで、手法が使えなくなったとも、次は勝てるとも判断できない。ルールどおりの取引だったか、値幅やコストが変わっていないかを記録で確かめる。そのうえで、次の注文は残った資金から考えよう。
1回ごとの数量を具体的に出したい人は、ゴールドの損切り幅と許容損失からロットを逆算する記事へ。動くチャートで金額の変化を見たいなら、KGSのロットシミュレーションでも確認できるよ。
2026年10月15日確認。CME Groupのリスク管理教材とMetaTrader 5公式ヘルプの銘柄仕様を参考に、本文の数値は当サイトで計算しました。10万円・2%・契約サイズ100オンス・ドル円150円などは説明用の仮定で、特定口座や手法の推奨条件ではありません。操作デモは数量の丸めや実際の約定・コストを再現せず、勝率や将来の利益を検証するものでもありません。
ロットを決めるには、まずどこで撤退するかを整理したい。くらまのKGSは、チャート上でエントリー・TP・SLの目安を確認するためのインジ。まず動くデモで、表示と損益の関係を見てみて。


インジの表示は判断の補助です。利益や連敗後の回復を保証するものではなく、注文・数量・証拠金の管理は別途必要です。